機会をいただき、二十四節気を料理で表現する日本料理店「恵比寿くろいわ」へ。
入口から凛とした雰囲気と香の香りで、背筋が伸びます。ただものを食らうだけではなく、謂れや文化も楽しむというのもたまには大事だなと思うわけでして。
今回は7月、二十四節気「小暑」の料理を味わいます。
まずは紫蘇風味の水ゼリーからはじまりまして、
技芸が巧みになるようにとの願いを梶の葉に書きとどめたことに由来する乞巧奠と書かれた短冊と葉をめくると、
鮑と茄子と味噌に実山椒で。皿の壺中は壺中天地の壺中なんだろうか。
鱧落とし、蜆出汁に梅が隠れているゼリー。皮面だけ焼かれている面白い食感。夏らしい。
ジャパンは、鍋島から始めて、
椀物へ。器も楽しい。
大ぶりの潤菜と伊佐木。
続いて、加賀太きゅうりを器にしたうざくと素麺。綺麗な一品。
せっかくの加賀太きゅうりなので、器も半分くらい食べる。まぁ普通はやらないでしょうが、俺は食べてしまうわけですこういうの。いい食材だし。
続いてのジャパンは一白水成
鮎遊び
焼き・揚げなど4種の調理がなされた鮎を
蓼酢を飲みながら口内調理で楽しむ。俺は焼きが好みでした。
節句なので、竹と水引でおめでたい誂え。
竹風の器の中にはまた爽やかな一品。
甘い一皿から
酒盗と野苺。この組み合わせがなかなか驚き。
帆立白和はもう鉄板の旨さ。
それにしても誂えがとても素晴らしい。
最後のジャパンは南。高知の酒でキリッと仕舞いにして
料理の最後は葛餅に蛸。
漬物が出される(これは、ずっと食べていたい旨さ)
炊きたての飯と味噌汁。
炊きたての飯は本当に炊きたてを蒸らさずに一口目は出され、瑞々しさを感じてほしいと。そして時間経過とともに度々盛り付けられ、時間経過での味を楽しむというような趣旨。
とろろをかけたり
ふりかけで食べたり
ちりめん山椒で食べたり、
最後はTKG。4回お変わりで味わう。
〆は、かるかんと饅頭と薬膳茶で終わり。
帰りしなに持たされた包みには
竹包みに
おにぎり登場。夜食でいただきました。
食べる飲むだけでなく、文化もしっかり感じる上質な時間
たまにはこういうのも大事だなぁと思う次第です。