料理を始めて随分経ちますが、美味しいという言葉に
「誰にとっての」というものをつけないと、どうにも着地点がつけられなくなってるなと思うし、
曖昧な言葉だからこそ、この美味しいをどの地点に置いて着地させるのを考えて表現するのかがまぁ面白いし奥深いなと思うわけです。
今回のトマトソースだけのスパゲッティのレシピもそうです。
正直、自分の発想ではないです。最近「レストランクオリティになる」とか
「段違いにおいしくなる」とか言われているようなレシピを自分も取り入れてみたっていう
そういうレシピになります。確かに旨味やコクが強くなり、酸味がまろやかになりリッチになります。
しかも、手順的にも簡単というのが1つポイントかもしれません。
トマトソース自体の味が強いので、カラヒグ麺くらいの麺を持ってこないと負けちゃうなと思ってます。
■材料
・トマトホール缶(仕込みたいだけ)
・ニンニク(適量)
・オリーブオイル(適量)
・はちみつ(適量)
・乾燥オレガノ(もしくは乾燥ハーブミックスを適量)
・塩(適量)
■作り方
1.刻んだニンニクをオリーブオイルで加熱。焦がさぬように香りを出したら、ホールトマトと乾燥オレガノを加えて煮詰め、塩で味を整える。汁気が減ってソースになってきたら、1缶あたり1〜2tsp程度はちみつを加える。

2.茹でたカラヒグ麺を湯切りし、オリーブオイルを絡ませたら皿に盛り付け、1をかけて完成。
■まとめ
これ、どんな美味しさになるかというと、
毎日でも食べたくなる軽やかな味わいのものにはなりません。
記憶に残るレベルの旨味味わいの強い、脳をぶん殴られるくらいの刺激のある美味さのものに仕上がります。
レストラン的思考で考えるなら正解です。毎日食べるようなもんじゃないので。
マーケティング的な思考で作るとしても正解かと思います。
ただ、強い旨さというのは、時として疲れるのです、多重層的味わいの弊害とでも言いましょうか。
食べる人のターゲット・思考性などを考慮した場合は、このレシピじゃない方がいいです。はちみつ抜くだけなので簡単ですわな。
正直、食べる人の味覚的素養まで考えていくと、しっかり味覚が鍛えられた人じゃないところに着地点を置くのがマーケティング的には正解になる可能性が高いので、そういうのがいい人にはいいんじゃないかなぁとやってもて思いました。
もっと、そういう人向けに美味しいを極めていくなら、ソフリットとバターとケチャップも入れときます。かなり、そういう意味でレベル高くなります。
あと、乳児といういあ1歳未満の子が少しでも口にする可能性があるなら、絶対に作らないでください。加熱してもボツリヌス菌は消えません。